とはいえまだまだ先の話で、次の Chrome のナイトリービルドで追加されるというようなものではなく W3C でウェブ楽譜に関するコミュニティグループが作成され、議論が行われはじめたとのこと。 (https://www.w3.org/community/music-notation/)
Next Web Standard Music Notation (http://createdigitalmusic.com/2015/07/next-web-standard-music-notation/) 曰く、楽譜は非言語的な読み書きのフォーマットなので世界中の人に役たつぜ!とか書いてある
Avid 社の楽譜作成ソフト Sibelius のコアメンバーや、作曲ソフト開発の Steinberg (現 YAMAHA 子会社)、世界標準である MakeMusic 社の Finale の開発者などが代表的なメンバーとして入っており、現在基盤として MusicXML と SMuFL という技術があるのでこれらを組み合わせたようなものにするらしい。
自分も楽器をたまにやっているので Finale を本当にたまに使っていて(上の譜面も一応 Finale)、ちょっとした合間に趣味で無料楽譜の freepianoscore.com なんてサイトを立ち上げてみたりしていました(偶然ドメインが取れたので・・・全然更新してないけど)。
(2020時点追記:どっかのドメイン会社に買われてました)
こういったクラシックとか著作権が切れた楽譜のサイトは世の中に無茶苦茶あるのですが、 PDF とかスキャン画像のまま掲載されていたりで開いたり読んだりするのもまた扱いづらかったりします。
というのは、せっかく縦スクロールがいくらでもできるデジタルデバイスがあるにもかかわらず、紙単位の区切りに縛られているということ。
演奏中左スワイプや NEXT ボタンを押さないといけなかったり、ページめくりはデジタル環境でもまだ必要。
でも今後標準フォーマットが策定されて技術がオープンになっていくと、データ(モデル)と表示フォーマット(ビュー)が分離されることになっていくと思うので、様々なデバイスに適した形やそれぞれの曲に合わせた形式で保持できるようになるかも。楽譜もプログラミングと同じくプログラムコードという設計図なので、 MVC にしていくとより発展しそう。
それこそ今アプリでジェスチャーやフットペダルを使ってやる演奏に合わせた譜面の自動ページめくりがもっとスマートになったり、デジタルデバイスと密接に同期するなのてことは容易になるかもしれません。
最近はもうちょっとスマートになったジェスチャーめくり
あとは、先日僕が作った re-n-da-n のような楽譜をピアノロールで置き換えるみたいなのももっと簡単になるかも。今々、ピアノロールには一番親和性の高い MIDI があるけど、楽譜と MIDI って実はちょっと直接相互に可逆変換するのは難しいんですよね。
国内楽器メーカーからも数名コミュニティグループでメンバーになっているようなので、電子ピアノと楽譜で取り廻しがしやすくなるとかは全然ありそう。影ながら応援してます。