USB Type-C ケーブル一本でパソコンと電源・モニターを繋げたい日々を過ごしていましたが、KVM スイッチを使っているのでこれができませんでした。
先日 USB Type-C で接続できる KCEVE 2 Ports USB-C KVM Switcher が出ていたのを見つけたのでこれにしてみました。
KVM スイッチ
複数の PC で一つのモニターやキーボード・マウス・USB マイクなど周辺機器を共有し、ボタンひとつで接続先を切り替えできる製品です。
私はプライベートと仕事のパソコン 2 台を繋いで、モニター、トラックボール、キーボード、USB マイクを切り替えて使っていました。
4K 60Hz のモニターを繋いでいるので、この規格に対応した Eleview 4 Ports KVM Switcher を使っていました。今回は KCEVE 2 Ports USB-C KVM Switcher に変えてみましたという内容の記事です。
Before
配線図
HDMI アダプターからは一本でマシンに繋げられるんですが、その先はケーブルが 3 本必要になるのがイマイチに感じていました。
ちなみに HDMI アダプターはApple 純正の Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタでした。4K 60Hz でモニター出力するには安いアダプターだとダメで、純正のものを使うと安定して稼働してくれました。
光景
ケーブル類裏に回しているんで普段見えないですが、ケーブルがいっぱい生えているのが少し気持ち悪い感じです。
オーディオインターフェースや仕事端末とは関係ない周辺機器は先日記事にした USB ハブを生やしていて KVM スイッチからは繋いでいません。(USB Type-A のケーブルは捨てて USB Type-C なケーブルに変えました)
After
配線図
KVM スイッチが電源をスルーしてくれるようになったので、KVM スイッチとマシンを繋ぐのは USB ケーブル一本で済むようになりました。
ポイントは USB3.1 gen2 以上の速度が出るケーブルが必要で、自分は最近 USB ケーブルを Cable Matters で揃えつつあるので、 Cable Matters の USB 3.1 gen2 ケーブルで繋いでいます。
Apple 純正の USB3.1 gen2 (別名 Thunderbolt 3) ケーブルも見つけたのですが、ちょっと高い。コネクタのところが Apple の方がコンパクトだから純正の方がいい気がするが一旦我慢です(そのうち変える気がする...)。
光景
モニターと電源とキーボード・トラックボールなど周辺機器が一本でつながりました!
KVM スイッチにつながるケーブルも HDMI から USB になったのと、以前のものだと前後ろだけでなく横からもケーブルが生えていたのでだいぶ少しスッキリしました。
もう 1 ポート USB 周辺機器が繋げられるので USB カメラを繋げばクラムシェルモード運用ができそう...!
使わなくなったケーブルたち
KVM スイッチに繋がる USB 2.0 ケーブルと HDMI ケーブル、HDMI アダプターが不要になりました。Eleview 4 Ports KVM Switcher は 4 台の端末切り替えに対応しているので古いマシンやプレステに繋いでいた時期もありました。
このセットはなんだかんだ安定していました。今回買った製品の予備として残しておこうと思います。
おまけ:USB の規格について
USB 2.0
転送速度が理論値最大 480Mbps、給電容量 2.5W です。
音声の高解像度データ=ハイレゾ音源 96kHz/24bit であっても 4.8Mbps 程度なので音声データのやり取りであれば USB 2.0 で十分ですが、映像データ 4K/60fps だと 68Mbps 程度になるので理論値 480Mbps だとちょっと心許ない感じです。
USB 3.1 gen2 (厳密には違うが別名 Thunderbolt 3)
理論値最大 10Gbps、給電容量最大 100W です。
今回のように、電源+映像(モニターに映す映像)データ+その他周辺機器の情報を流しても安定した速度が確保されています。
ちなみに USB 3.1 gen1 は 5Gbps ですが給電容量最大 100W ですので、USB 3.1 gen1 ケーブルであっても今回の構成では問題はないかな?と思いますが、あくまで理論値なので gen2 が必要なのかもしれません。(USB 3.0 は給電容量 4.5W なのでダメ。もちろん USB 3.1 gen1, gen2 であっても USB PD 対応していなかったらダメ)
USB 4 gen3 (厳密には違うが別名 Thuderbolt 4)
理論値最大 40Gbps なので 8K/30Hz の映像データ転送まで対応しています。5K モニターや 144Hz ゲーミングモニターなどの場合はこの規格が必要になりそうです。
- 4K 144Hz モニターとかに対応するなら映像は USB ではなく HDMI や Display Port を使う 別の KVM スイッチを購入するのがよさそう です
- 複数のモニターに対応した KVM スイッチもあるので複数モニターを使っている方は色々探してみてください
8K/60Hz だと 72Gbps 程度の速度が必要になるので USB 5 以降の世代になりそうです。
かんそう
当たり前のようにみんながやっている MacBook とモニターを USB Type-C 一本で繋ぐヤツが KVM スイッチ運用でもできるようになった感動で涙を流しながら日記を書きました